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木瓜(ぼけ)の花 [俳句]

知人から木瓜(ぼけ)の花の写真が届きました。

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その写真を見て一句。


カサノバの血の色深き木瓜の花  粋田化石


木瓜(ぼけ)の花の燃えるように赤い花があだっぽく見え、カサノバを連想しました。カサノバは18世紀ベネチュアの文人で、その生涯に1000人の女性と関係したといわれています。


【 木瓜の花 ぼけのはな 】 花木瓜 緋木瓜 白木瓜  更紗さらさ 木瓜(ぼけ) (季春)
中国原産のバラ科の落葉低木である木瓜は、四月ごろ葉に先立って花を開く。実が薬用になるので、日本には江戸中期に渡来した。「緋木瓜」は深紅のもの、「更紗木瓜」は一木に紅色の濃淡の花がつくものをいう。↓寒木瓜(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)

カサノバ【Giovanni Giacomo Casanova】
[1725~1798]イタリアの文人。ヨーロッパ各地の貴族の間で漁色・冒険の生涯を送った。フランス語の「回想録」は風俗・文化資料として貴重。カザノバ。(大辞泉第二版)






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春の草に [俳句]

午前中春の草花の写真を写していました。暖かな日とはいえませんでしたが、生き生きとしている草たちを見ていたら、その上に寝そべってみたくなりました。

春の草 (1).JPG



お日さん、雨さん   金子みすゞ

ほこりのついた
芝草を
雨さん洗つて
くれました。

洗つてぬれた
芝草を
お日さんほして
くれました。

かうして私が
ねころんで
空をみるのに
よいやうに。


春の草 (2).JPG



春の草腰下ろし唄口遊む 粋田化石


今日粋田化石が口遊(ずさ)んだのはもちろん金子みすゞの『お日さん、雨さん』です。短い詩なのですっかり覚えてしまいました。春の草を見ていて真っ先に頭に浮かんだ詩です。
俳句の中で唄としたのは、みすゞの詩が童謡だからです。

春の草 (3).JPG



【 春の草 はるのくさ 】  春草(しゆんさう) 芳草  草(くさ)芳(かぐは)し  草(くさ)芳(かんば)し  (季春)
春になって萌え出た草のこと。みずみずしく柔らかい草は匂うばかりである。(角川合本俳句歳時記第四版)







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春風 [俳句]

春風 (1).JPG


我が家の亀たちが餌を食べ始めた今日、春風というには少々強めの風が吹きました。
風は強くても外で仕事をしていたら汗ばむくらいの陽気でしたので、無理やり『春風』の句を詠みます。

春風 (3).JPG



春風や明日のために靴洗う 粋田化石


靴の心象は私にとっては前進するための大切な装備品です。
二つの意味に解釈できる句ですね。
1春風が吹く、今は泥沼の中にいるけど明日のために靴を洗いましょう。
2春風が吹く、新たな出発を前に靴を洗って備えておきましょう。
今のあなたならどちらを選びますか。

春風 (2).JPG



【 春風 はるかぜ 】  春風(しゆんぷう) 春の風  (季春)
春風 駘蕩たいとう というように、暖かくのどかに吹く風である。↓ 東風(こち) ・ 春疾風(はるはやて) ・ 風光る ・ 涅槃西風(ねはんにし)・ 春一番 (角川合本俳句歳時記第四版)






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土筆に消えた愛のさざなみ [俳句]

自由がきく仕事をしている私は、2月25日の「だくだく日記」に書いたように、仕事中に歌を歌うことがよくあります。
今日は昭和の名曲『愛のさざなみ』を歌いながら仕事をしていました。休憩になり「くりかえすー くりかえすーー」と歌いながらグループラインのメールをチェックしていたら、以下の俳句が届いていました。

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死んだ仔を囲い見守る土筆かな 寧女


解説は無用ですね。
この句を詠んだ寧女さんは獣医師ですので、“死んだ仔”は動物の子のことです。春の象徴のような土筆で死を詠む寧女さんの凄さに驚き、『愛のさざなみ』は昇華して頭の中から消えてしまいました。
その後私の耳に聞こえてきたのは。ガブリエル・フォーレのレクイエムです(これは嘘です)。


もう一句が縞午さんの句

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利根土手に土筆の第九響きけり 縞午


利根土手とは坂東太郎利根川の土手のことです。悠然と流れる利根川の土手で春を喜ぶような土筆たちの姿が目に浮かびますね。間違いなく合唱付きでしょう。


さて、粋田化石の句は

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土筆野や紐結びたる更の靴 粋田化石


土筆野に立ち新しい靴の紐を結んだという句。春、新たなる旅立ちに臨み気を引き締めていきましょう、という句です。


【 土筆 つくし 】 つくづくし つくしんぼ 筆の花 土筆野 土筆摘む 土筆和  (季春)
トクサ科の多年草杉菜の胞子茎。地下茎で栄養茎とつながっている。春先早く顔を 覗のぞ かせる。形が筆に似ていることから土筆と書く。古名は「つくづくし」といわれ、古くから食されてきた。通称、袴といわれる部分を取って茹で、酢の物などにする。(角川合本俳句歳時記第四版)






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初音 [俳句]

三月七日、小雨が降る中で雲雀の囀(さえず)りを聞きました。初雲雀(はつひばり)です。

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画像はフリー素材です



一刹那鼻を擤む間の初雲雀 粋田化石


一刹那(いっせつな)は、ごく短い時間のことです。丁度風邪気味の私が鼻を擤む時間くらい短い時間ですが、雲雀の初音を聞きました。解説が無ければ花粉症で鼻を擤んだのかととれる句ですね。



三月八日は鶯の初音を聞きました。
まだまだ下手くそな「ホーホケキョ」でしたが、何だか嬉しい日となりました。

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画像はフリー素材です



今度のは紛うかたなく初音なり 粋田化石



春になってから、鳥の声を聞くたびに「今度こそ鶯か」と思い聞いていました。今日聞いたのは紛(まが)うことなく正真正銘の「ホーホケキョ」でした。


【 雲雀 ひばり 】 告天子 初雲雀 揚雲雀 落雲雀 朝雲雀 夕雲雀 雲雀野 雲雀籠 雲雀笛  (季春)
スズメ目ヒバリ科の留鳥で、雀よりひと回り大きく、茶色。草原・河原・麦畑などに枯草や根で皿形の巣を作る。巣から飛び立つときは鳴きながら真っ直ぐに舞い上がり、ついで急速に舞い降りてくる。春の野に空高く朗らかに「ピーチュル」と囀る姿は昔から親しまれてきた。↓冬雲雀(冬) (角川合本俳句歳時記第四版)

【 鶯 うぐひす 】  黄鳥(うぐひす)  匂鳥(にほひどり)  春告鳥(はるつげどり)  初音(はつね) 鶯の谷渡り  (季春)
スズメ目ヒタキ科の漂鳥。春告鳥の名があるように春を告げる鳥として馴染みがある。早春に平地で囀り始め、気温の上昇にともない冷涼な地帯に移動する。そのため高山地帯や北海道・東北北部では夏鳥とされる。「ケキョケキョ」と続けて鳴くのを鶯の谷渡りと呼び珍重する。また「法、法華経」という聞き 做な しから「経読み鳥」ともいわれている。↓老鶯(夏) ・ 冬の鶯(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)


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蕗の薹(ふきのとう) [俳句]

親しい知人から蕗の薹の写真を頂きました。しかも料理の写真付きです。

一昨日も恋の句だったかもしれません。嫌がらずにお付き合いください。

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恋の味取り取り並ぶ蕗の薹 粋田化石


長く生きてきましたので恋もたくさんしました。粋田化石にとって、恋は程度の差こそあれいつでもほろ苦いものだったような気がします。中にはデス・ソースのような味もあったかもしれません。摘まれて並ぶ蕗の薹の写真を見ていて色々思いました。この蕗の薹たちのほろ苦さもそれぞれ違うのでしょうね。



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古の恋を喰らうや蕗の薹 粋田化石


さあ過ぎ去った古(いにしえ)の恋の味、蕗の薹を食べてみましょうか。



【 蕗の薹 ふきのたう 】 蕗の芽 蕗の花 春の蕗  (季春)
蕗はキク科の多年草。早春、いち早く地中から萌黄色の花茎を出し、その外側は大きな 鱗うろこ のような濃赤紫色の葉で幾重にも包まれている。これが蕗の薹である。ほろ苦く風味があり、蕗味噌や天麩羅などにする。雌雄異株で、雄花は黄白色、雌花は白色。(角川合本俳句歳時記第四版)






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啓蟄 [俳句]

啓蟄です
でも、千葉県東部地方は殆ど日が差さない少し肌寒い日でした。


啓蟄と知らずば影を望まぬに  粋田化石


折角の啓蟄です、今日は晴れて暖かな日になってほしかったです。もし今日が啓蟄とは知らなければ、そんなことは思わないのにという句です。

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啓蟄や鼻唄に猫振り向かぬ 粋田化石


啓蟄と聞いただけで心が躍ります。ついつい鼻唄の声も大きくなって、猫に聞かれてしまいました。

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啓蟄や亀に押されて頭出す 粋田化石


我が家の亀たちはまだ餌を食べませんが、少しだけ動いています。どうやら目覚めの準備は始まったようです。啓蟄もその亀に押されて頭を見せてくれました。


【 啓蟄 けいちつ 】
二十四節気の一つで、新暦三月五日ごろにあたる。暖かくなってきて、冬眠していた蟻・地虫・蛇・蛙などが穴を出るころとされる。↓蛇穴を出づ ・ 地虫穴を出づ (角川合本俳句歳時記第四版)





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亀は鳴きません [俳句]

亀鳴く( かめなく)という春の季語があります。
もちろん亀は鳴きません。
情緒的な春の季語のようですが、謂(いわ)れを読むと恋の句に使いたくなる季語ですね。
そこで、粋田化石にはあまり似付かわしくはない句を詠んでみました。

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亀鳴くもこの色心に隠しおく 粋田化石



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色とは態度のことです。心は“うら”と読んでください。
亀の雄が雌を慕って鳴く恋の季節ですが、私のこの気持ちは心の中にしまっておきます。といった感じの句です。
亀鳴くという季語が無ければ、何のために態度を心に隠すのだろうかと、疑問の残る句になってしまうかもしれません。季語の力は偉大です。



【 亀鳴く かめなく 】 (季春)
春になると亀の雄が雌を慕って鳴くというが、実際には亀が鳴くことはなく、情緒的な季語。藤原為家の題詠歌「川越のみちのながぢの夕闇に何ぞと聞けば亀ぞなくなる」(『夫木和歌抄』)によるといわれ、古くから季語として定着している。(角川合本俳句歳時記第四版)

画像はすべてフリー素材です






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春霖(しゅんりん) [俳句]

千葉県東部地方は昨日今日と二日間雨でした。
数日間降り続く春雨のことを『春霖 しゅんりん』というのだそうです。素敵な響きです。

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春霖はかくあるべきと影隠し 粋田化石


影はあまり使われない言葉ですが、“光”のことです。仮面の忍者赤影の影はこの影だと思います。
今日は日中も薄暗く寒い日でした。何日も続く春雨が、春雨というのはこういうものだよと言わんばかりに景色を薄暗くしている様子を詠みました。

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春霖や税の申告済みてなお 粋田化石


昨日今日と確定申告の書類を作っていました。何とか目処(めど)が付いたので手を休めて外を見ると、相変わらず春の雨が降り続いています。


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【 春雨 はるさめ 】 春の雨  春霖(しゆんりん)
春雨は古くからしっとりとした趣のあるものとして詠まれてきた。春霖は数日間降り続く春の雨のこと。↓春時雨 (角川合本俳句歳時記第四版)






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雛祭り [俳句]

雛祭りですね。
 季語としての『雛祭り』には傍題(主題に対する副題)がたくさんあります。雛祭りとしての歴史もあるのでしょう。また、段飾りでは飾るものがたくさんありますから当然のことかもしれません。
 因みに、我が家の雛人形は男女一対の内裏雛です。

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二十年を十二単で女雛かな 粋田化石

 
 二十年と書いて“はたとせ”と読みます。十二単は“じゅうにひとえ”です。
我が娘は二十歳を過ぎています。赤ん坊から大人になるまで二十数年間見守って来た娘は、
どこそこのコートが欲しいとか財布が欲しいとか、そんな話しをよくします。一方、娘と同い年の雛人形はずっと同じお顔をされていますし、ずっと同じ装束です。当たり前のことですが、なんだか不思議な気分になりました。


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雛の間に犯罪劇の悲鳴かな 粋田化石


 この句はちょっと故事来歴を有する季語を汚しているかもしれません。雛人形と同じ部屋にTVがあるので、二時間ドラマの犯罪場面の音声を聞きながら人形の雅なお顔を拝見するのが申し訳ないです。


【 雛祭 ひなまつり 】 桃の節供 上巳 三月節供 弥生の節供 桃の日 雛の日 雛(ひひな)雛遊び 雛飾 雛飾る 雛人形  内裏雛(だいりびな) 官女雛  五人囃(ごにんばやし)  男雛(をびな)  女雛(めびな) 古雛 紙雛 立雛 土雛 吉野雛 雛段 雛の調度 雛道具 雛の鏡 雛菓子 雛あられ 菱餅 白酒 雛の燭 雛の灯 雛の客 雛の宴 雛の家 雛の間  (季春)
三月三日に女児の息災を祈って行われる行事で、古くは桃の節句、雛遊びなどといった。桃の節供はもとは五節句(人日=一月七日、上巳=三月三日、端午=五月五日、七夕=七月七日、重陽=九月九日)の一つ。雛に桃の花を飾り、白酒・菱餅・あられなどを供えて祝う。 人形ひとがた で身体の穢れを祓い川に流した上巳の日の祓の行事に、雛遊びの風習が習合したもので、江戸時代から紙雛にかわって内裏雛が多く作られるようになり、豪華な段飾りへと発展した。(角川合本俳句歳時記第四版)






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