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 [俳句]



つなこさんから花(櫻)の句が届きました。

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花の下バス待つ人の白き足 つなこ



受け取り方にもよりますが、粋田化石には「白き足」という表現がとても艶っぽく感じました。足の白さを花と一緒に詠むとは、目の付け所がつなこさんです。

【 花 はな 】 花盛り 花明り 花影 花時 花過ぎ 花朧 花の雨 花の山 花の昼 花の雲 花便り 花の宿 花月夜 花盗人 (季春)
「花」といえば平安時代以降、桜の花をさすのが一般的である。『古今和歌集』の「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」の花は桜で、その他花を冠して桜に通わせた言葉は多い。「花の雨」は桜のころの雨、「花の雲」は桜が爛漫と咲き雲がたなびくように見えるさまをいう。↓花冷 ・ 花見 ・ 花篝 ・ 花衣 ・ 花守 (角川合本俳句歳時記第四版)



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人の去り闇が花守務めけり 粋田化石



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写真中央の光は月です


花守(はなもり)というのは花が散らないように見張る桜の花の番人のことだそうです。私も詳しくは知らないのですが、『花守』は正式な役職ではなく、『鍋奉行』のような存在だそうです。
日没のころ、辺りに人影のない静かな場所で桜を眺めました。この桜も間もなく闇に包まれます。そうしたら鳥も獣も人間も意地悪をして花を散らすことはないでしょう。

【 花守 はなもり 】 桜守 (季春)
桜花の番をする人、花を守る人、または桜の花の主。(角川合本俳句歳時記第四版)
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縞午さんの名残雪 [俳句]

先日紹介した縞午(しまうま)さんから名残雪の句が届きました。

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画像はフリー素材です



汽車を待つ君のスマホになごり雪 縞午


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画像はフリー素材です


縞午さんと汽車を待つ君との距離は、握るスマホに舞い降りては解ける雪が見えるくらいの近さなのでしょうか。また、汽車を待つ君は名残雪が降る駅のホームで一体どのような表情を浮かべていたのでしょうか。昼なのでしょうか夜なのでしょうか。気になりますね。
汽車を待つ君、スマホ、名残雪というたった三つの手掛かりだけで、想像は無限に膨らんで行きます。
駅のホームや電車の中で、俯いてスマホを見つめている人を見かける度に、これで良いのかしらと思っていましたが、スマホはは句の材料にもってこいの道具ですね。




粋田化石も『名残雪』の歌詞を使って一句


スマホにも落ちては解ける雪の果 粋田化石



【 雪の果 ゆきのはて 】  名残(なごり)の雪ゆき  雪の別れ 別れ雪 忘れ雪 涅槃雪 (季春)
涅槃会ねはんえ (旧暦二月十五日)前後に降る雪が雪の終りといわれるが、実際にはそれ以降になることもある。名残の雪・雪の別れ・別れ雪は、いずれも最後の雪に心を寄せたことばである。↓春の雪 (角川合本俳句歳時記第四版)






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つなこさんから句が届きました [俳句]

つなこさんの生息地域では雪が降ったそうです。『名残の雪』ですね。

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画像はフリー素材です


へそまげた誰かが降らすなごりゆき つなこ


なにも春分の日に雪を降らさなくてもいいものを。といった感じでしょうか。
『名残の雪』の他にもこの時期に降る雪の表現として『雪の果て』や『雪の別れ』といった言葉もあり、日本語の美しさにはつくづくと感心させられます。



【 雪の果 ゆきのはて 】  名残(なごり)の 雪(ゆき)  雪の別れ 別れ雪 忘れ雪 涅槃雪 (季春)
涅槃会ねはんえ (旧暦二月十五日)前後に降る雪が雪の終りといわれるが、実際にはそれ以降になることもある。名残の雪・雪の別れ・別れ雪は、いずれも最後の雪に心を寄せたことばである。↓春の雪 (角川合本俳句歳時記第四版)


名残の雪 (1).jpg
画像はフリー素材です


胴震い雪の別れと聞けばまた 粋田化石


粋田化石の生息地である千葉県東部地方も寒い一日でしたが、雪は降りませんでした。日中つなこさんから来た連絡で雪が降っていることを知りました。名残の雪のことを聞かなければ気温のことはあまり気にせず、ただ寒い日で終わったかもしれません。でも、聞いてしまえば「なるほど」と思い余計に寒くなったような気がしました。







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土筆が出ました。 [俳句]

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犬と一緒に散歩をしていて土筆を見つけました。


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土筆撮る犬と一緒の四つん這い 粋田化石



デジカメが登場して楽になったのは、モニター画面を見ながら写真が取れることです。ファインダーを覗いて写真を撮っていた時代に比べると、どんな角度から撮影しても体を窮屈に畳んだり、また地面に腹ばいになって撮るというようなことは少なくなりました。しかし私は腰痛持ちなので、低い角度からの撮影は腰に負担をかけぬよう地面に膝をつけています。



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老眼かカメラか土筆ボケており 粋田化石



木の枝などもそうですが、土筆(つくし)のように細長いものを撮影するときには、自動焦点のカメラは不向きに思えます。自分の眼の自動焦点も合いにくくなっている現在、映しだされている画面のどの部分に焦点が合っているのかを判断すること自体が大変な作業です。

【 土筆つくし 】 つくづくし つくしんぼ 筆の花 土筆野 土筆摘む 土筆和
トクサ科の多年草杉菜の胞子茎。地下茎で栄養茎とつながっている。春先早く顔を 覗のぞ かせる。形が筆に似ていることから土筆と書く。古名は「つくづくし」といわれ、古くから食されてきた。通称、袴といわれる部分を取って茹で、酢の物などにする。(角川合本俳句歳時記第四版)






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桜桃(おうとう)の花が咲きました [俳句]

我が家の桜桃(おうとう=さくらんぼ)に花が咲きました。青空の下で見るとかなり純白に近い白に見えます。染井吉野と同じで葉が出る前に花が咲きます。
受粉してたくさん実をつけてくれると良いのですが。ちなみに、さくらんぼの実は夏の季語です。

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浮雲や桜桃の花なお白し 粋田化石


空に浮かぶ雲よりも桜桃の花の方が更に白く見えるという句です。


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桜桃の花いま朝に収まりぬ 粋田化石


桜桃の花を眺めたのは朝。日差しも空気も柔らかく、純白の花を愛でるのにはぴったりの頃合いでした。


【 桜桃の花 あうたうのはな 】 さくらんぼの花 (季春)
バラ科の落葉高木の西洋実桜の花。四月ごろ葉に先立って小さい淡紅または白色の五弁花が密生して咲く。実は成熟してさくらんぼとなる。↓さくらんぼ(夏)(角川合本俳句歳時記第四版)





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おおいぬのふぐり [俳句]

おおいぬのふぐり

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犬ふぐり何も知らずに咲き揃い 粋田化石



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大犬のふぐりを句にするときには、いつもその名前に拘ってしまいます。
自分の名前のいわれも知らずに咲き誇っている大犬のふぐりを見ると少し不憫になってしまいます。その花は陰嚢(ふぐり)とは似ても似つかない美しい花だから余計です。

【 犬ふぐり いぬふぐり 】 いぬのふぐり (季春)
ゴマノハグサ科の越年草の花。在来種の犬ふぐりはほとんど見られず、ふつうヨーロッパ原産の大犬のふぐりをさす。早春、道端や野原に 這は うように広がって群生し、瑠璃色の花を咲かせる。(角川合本俳句歳時記第四版)



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<ホーキング博士死去> [川柳]

物理学者のスティーブン・ホーキング博士が亡くなりました
私は詳しくはないのですが、確か宇宙の謎を少し解き明かしてくれた方ですよね。
今日は、ホーキング博士の川柳を。

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画像はフリー素材です



地球から解き放たれてホーキング つなこ



実は地球人も宇宙人です。人が亡くなると魂は地球という辺境の星から解き放たれて、本当の宇宙人に近づくように思えます。人が亡くなった時に『星になる』という言葉を用いるのにも納得できます。


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画像はフリー素材です



ホーキング宇宙の謎に溶け込まれ 粋田化石


この星を向こう側からホーキング 粋田化石



魂となったホーキング博士は、宇宙の謎の一部になりました。そうして地球から解き放たれた博士の魂は、今度はゆっくりと地球を眺めるのでしょうか。
博士の名誉のために一言だけ。
博士は生前地球のことを見ていなかったわけではなく、それどころかこの地球のことを憂いて人類絶滅の危機をうったえていました。

ホーキング【Stephen William Hawking 】
[1942~2018 ]英国の物理学者。20代で筋萎縮性側索硬化症にかかるも研究を続け、ビッグバンが宇宙の特異点であることの証明、ホーキング放射によるブラックホール蒸発の発見など、天体物理学の分野で活躍。(大辞泉第二版)






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今日はサンドイッチ・デイ [俳句]

三月十三日が何故サンドイッチ・デイなのかというと、三と三の間に一が挟まれているからだそうです。


さて、少し前に、つなこさんから句が届いていました。

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画像はフリー素材です



雨の中振り返る香や沈丁花 つなこ


傘をさしたつなこさんが何かに気付いて立ち止まる。傘を少し持ち上げて振り返り、暫しの間沈丁花のある場所を探すが結局見つからずに、微笑みを浮かべて再び雨の中を歩き出します。つなこさんは早春の雨を傘に受けながら、冷たさの中にも春の兆しを感じているのでした。
といったシーンを想像してしまいました。俳句というのは奥深いです。五七五の十七音だけでこれだけのことを想像させてしまうのですから。



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安達太良山、画像はフリー素材です



七とせや智恵子の空へ郷の春 縞午


縞午(しまうま)さんの句は、粋田化石が詠んだ「原発の無しとて春がケキョと鳴き」への返句です。私の句に対して、「あの震災から原発が稼働しなくとも時間だけは過ぎ、一年一年重なって行きます。私たちはまた春を迎え、まだケキョとしか泣けない鶯がこれから鳴き方を覚えるように、人類として学んでいけるのでしょうか。」という寸評を寄せてくれました。
このブログに初登場の縞午さんは、福島県の中通り出身で大学の後輩です。東日本大震災や原子力発電に対する縞午さんの思いは、私には計り知れないくらい強いものがあるようです。

智恵子とは勿論高村光太郎の詩集『智恵子抄』の智恵子。そして智恵子の空とは、「智恵子は東京に空が無いという」で始まる高村光太郎の『あどけない話』に掛かっていることが想像できます。『あどけない話』に登場する『阿多多羅山(安達太良山)』は福島県の名峰です。粋田化石も登ったことがあります。

「あどけない話」 高村光太郎 

智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空が見たいという
私は驚いて空を見る
桜若葉の間に在るのは
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ
智恵子は遠くを見ながら言う
阿多多羅山の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だという
あどけない空の話である。




最後はサンドイッチの日に詠んだ粋田化石の句を

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皿の上サンドイッチの春こぼれ 粋田化石



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今日は日差しも少し暖かくてまさに『仲春』です。
皿の上、サンドイッチから野菜がこぼれているのを詠みました。

ちゅう‐しゅん【仲春】
《春3か月のまんなかの意》陰暦2月の異称。《季 春》「―や庭撩乱(れうらん)の古机/東洋城」(大辞泉第二版)







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3・11 [俳句]

東日本大震災から七年が経ちました。

今日は多くを語らずにおきます。

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画像はフリー素材です



3・11庭に鶯居るが好し 粋田化石


3・11庭に鶯居るが好し原発無しとて春は来たりぬ 粋田化石


私は世の中に特別なことは望んでいません。毎日普通に暮らせればそれで幸福です。


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原発の無しとて春がケキョと鳴き 粋田化石


来年も再来年もずっとずっと・・・、鶯が来てくれますように。



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三月十日は童謡詩人金子みすゞさんの忌日 [エッセー]

三月十日は童謡詩人金子みすゞさんの忌日です。

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そこで、みすゞさんの春の詩を紹介します。今回は旧漢字・旧仮名遣いのまま載せました。

「げんげ」 金子みすゞ

雲雀(ひばり)聽き聽き摘(つ)んでたら、
にぎれ切れなくなりました。

持つてかへればしをれます、
しをれりや、誰かが捨てませう。
きのふのやうに、芥箱(ごみばこ)へ。

私はかへるみちみちで、
花のないとこみつけては、
はらり、はらりと、撒(ま)きました。
──春のつかひのするやうに。

新装版金子みすゞ全集・Ⅱ 空の母様 JULA出版局 1995年 


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「春の朝」 金子みすゞ

雀がなくな、
いい日和だな、
うつとり、うつとり
ねむいな

上の瞼(まぶた)はあかうか、
下の瞼はまだよ、
うつとり、うつとり
ねむいな。

新装版金子みすゞ全集・Ⅰ 美しい町 JULA出版局 1995年 


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小説家や詩人の忌日を何かに例えたり因んだりして〇〇忌と呼びますが、みすゞさんの忌日にはまだ呼び名が無いようです。

そこで考えたのですが『憐魚忌 れんぎょき』というのは如何でしょうか。
憐魚忌という呼び名は彼女の代表作『お魚』から付けました
ちょっと語呂が悪いかもしれませんね。


憐魚忌と決めてみすゞの春祝い 粋田化石





「お魚」 金子みすず

海の魚(さかな)はかはいさう。

お米は人につくられる、
牛は牧場で飼(か)はれてる、
(こい)もお池で麩(ふ)を貰(もら)う。

けれども海のお魚は
なんにも世話にならないし
いたづら一つしないのに
かうして私に食べられる。

ほんとに魚はかはいさう。

新装版金子みすゞ全集・Ⅰ 美しい町 JULA出版局 1995年 









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